本当は難しくない!高校物理を簡単にする一つのポイント!

物理:振り子の実験

高校で本格化する物理の学習ですが、残念なことに、多くの人が苦手意識を持つようになります。

「先生が何を言っているのか意味不明!!」「数学より難しい!!」

などの声がよく聞かれます。このページをご覧のあなたも、ひょっとして、そう感じていませんか?

また、数学が得意な人でも物理が苦手という話はよく聞きます。高度な論理的思考が要求される数学ができるのに、なぜ同じようなイメージの物理が苦手になるのでしょうか?

物理の苦手な人の話を聞いていると、共通するあることに気がつきます。

物理が本当にできるようになるにはどうすればよいのか?

この記事はどのような人にお勧めか?

次のような人におすすめです。

・どうやっても物理がちんぷんかんぷんだった人

・物理の本当の面白さを知りたい人

・物理を得点源にしたい人

この記事を読み終えるとき、あなたは、どうすれば今よりも物理が理解できるようになるのか、がわかるようになるはずです。

あなたが物理を苦手とする理由

あなたはなぜ物理を苦手とするのでしょうか?

物理を克服したいのなら、この問いを考えてください。

先ほど述べたように、授業ではきちんと聞いているつもりなのに、先生が何を言っているか意味不明!

・・・のようなことはありませんか?これは物理の学問上の性質からくるものです。

物理学とはどのようなものか

物理学は自然に対する理解をすすめるものです。ところが、人はみな、生まれおちてから今まで自然の中で暮らしてきています。

ということは、「言われなくても自然(物理)はよく知っている」・・・という思い込みがあるのです。

いや、私はそんなことは思っていないよ、、、と思う人いませんか。

でも本当にそうでしょうか?

あなたは子供のころ (ひょっとして今でも)、

・ものが落ちるときに、重いものが速く落ちると信じていませんでしたか?

・ものを等速で動かすためには、絶え間なく力をかけ続ける必要があると思っていませんでしたか?

 

大なり小なり、人は自然に対して自分がいままで構築してきた「自然観」「自然に対する科学」を持っているものです。

そのため、先生が授業で言っていることが、まるで自分の「科学常識」に合わないので、無意識に拒否してしまうのです。

あなたの混乱する物理の法則例

ちょっと考えてみてください。例えば、慣性の法則です。

★物体が力を受けないか、もしくは力を受けてもそれらがつりあっている場合、物体は静止し続けるか、永遠に等速直線運動を続ける

この文章を「はい、そうですね!」と受け入れることができた人はまずいないのではないでしょうか。

特に、太字の部分、「永遠に等速直線運動を続ける」・・・って???

「・・・いや、押すのをやめたら、すぐ止まるだろ・・・」というのが普通の人の感覚です。

こういったことに対する疑問が払拭されずに、初学の段階からよくわからない定義が次から次に登場します。

そうこうするうちに混乱して、無意識に頭が拒否モードに入ってしまい、考えることをやめてしまうのです。

もうひとつ例をあげます。質量と重量の定義です。

質量は場所によって変化しない。物体を構成する物質の量である。単位はkgである。

重量は測定場所によって変わる。重量は物体に働く重力の大きさを示している。単位は kgf、kg重、kgw などを使う。

 

これを読んでもやはり、腑に落ちないですよね。

質量と重量は同じ意味じゃないのか??? 重量は場所によって変わるのか?

質量と重量は教科書の最初に出てくるのですが、これらの概念は非常に難しく、たぶん最初は何のことかわからないのが普通です。

これらはほんの一例です。これらの物理の基礎概念をある程度理解できるのは、物理の学習がかなり進んだ後であると言ってもいいと思います。

こうしたことが基本的な範囲でバンバン出てくるので、先生が何を言っているかわからないという結果になるわけです。

数学の場合、多くの事柄は、難しくとも、このようなことはありません。これが数学がわかっても物理がわからない、という人の理由です。

物理の学習はある意味、泳げない人に、いきなり「泳げ」と言っているようなものなのです。

ではどうするのか?

人は、泳げないのに海に落ちたらどうすればよいのでしょうか?この答えはなかなか難しいですね。多くの人はもがきながら、やがて沈んでいってしまいます。

しかし、要らない荷物を捨てて、力を抜くことができれば、人間はかろうじて浮くことができます。そうすると、自分の置かれた状況を冷静に見ることができるので、助かる見込みも出てくるのです。

物理も、まずは力を抜いてリラックスしましょう。

先に述べたように、人は自分流の「科学」「自然観」を持っているのです。このいらない荷物を捨てることからはじめましょう。いままでの自分なりの「科学常識」「自然観」を打ち壊すのです。

そして、「科学常識」「自然観」を物理の教科書に従って、先入観を持たずに、再構築するのです。これらの作業が非常に難しく、こういったことができれば、後はスムーズに行きます。

重要なことは、物理学の用語を正しく理解し、自分の言葉で言い換えることができることです。

多くの人は、問題を解くことに意識が集中しすぎて、大切な用語をないがしろにする傾向にあります。まずは、重要用語の定義を理解しましょう。

しかし、基本的な概念でさえ、先ほど述べたように、学習がさらに進んだ状況でないと理解できない場合もあります。そういった場合は、とりあえず、先に進む勇気も必要となります。

その場合も、疑問を捨ててしまってはいけません。いまはわからなくても、考え続けることが必要なのです。

まとめ ・・・あること」とは・・・

ここまできたら冒頭で述べた「あること」が何であるかわかりましたよね。

物理は公式を覚えて当てはめるものではありません。

このことを誤解している人が非常に多くいます。

こんな経験はありませんか?

物理の試験前、何をしてよいかわからない、もう時間がない、・・・公式を覚えていこう!!試験当日・・・・公式は思い出せるが、何をどう当てはめれば見当がつかず、玉砕してしまった。

公式を覚える前に、現象を理解し、定義を自分のものにしましょう。
基礎の解説を熟読し、物理用語を理解すべきなのです。

そうすれば、物理はがぜん面白くなり、その学習は文字通り加速しつつ進みます。

「なぜか?と言う問いは、その答えの百倍重要である」

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