「夜、眠くなりながら勉強するのがツラいなあ。」
「朝と夜、実際どちらが集中して勉強できるんだろう。」
「朝に勉強したいけど、布団から出られない。」
という疑問をお持ちではありませんか?
そこで、本記事ではそんな朝に勉強するのが実際、学習に効果的なのかを科学的な観念を踏まえ、解決していきます。
具体的には、脳科学的に朝に勉強するメリットとそのコツについて細かく解説していきます。
朝型勉強の良さは科学的に証明されている
勉強するときは脳みそを使いますよね。そう考えると、脳みそが最もフレッシュで活性化されている時間帯に勉強するのが最も頭に入りやすいはずです。
そして、その時間帯がまさに朝なのです。
睡眠によって脳が活性化した朝は、1日の中でも特に思考力・集中力・やる気が高い時間帯です。
この事実は、脳科学的にも証明されており、脳科学者の茂木健一郎氏は次のように語っています。
睡眠をとることで、記憶が整理され長期記憶へと変わります。すると朝の脳は前日の記憶がリセットされるため、新しい記憶を収納したり、創造性を発揮することに適した状態になります。この脳の仕組みが、朝の時間がゴールデンタイムだと言われる理由です。
そして、この「脳のゴールデンタイム」は朝目覚めてからの3時間です。
例えば、朝8時に家を出るとしたら、5時に起きて勉強すれば「朝のゴールデンタイム」を最大限に生かすことができるでしょう。
また脳科学的な仕組みがどうなっているかというと、
「私たちは日中の活動を通して、目や耳からさまざまな情報を得ています。その情報は大脳辺縁系の一部である海馬に集められ、短期記憶として一時的に保管されます。その後に、大脳皮質の側頭連合野に運ばれますが、この段階では記憶は蓄積されているだけです。」
「それが睡眠をとることで、記憶が整理され長期記憶へと変わります。すると朝の脳は前日の記憶がリセットされるため、新しい記憶を収納したり、創造性を発揮することに適した状態になります。この脳の仕組みが、朝の時間がゴールデンタイムだと言われる理由です。」
というように語っています。
朝は新しい記憶の収納、創造性を発揮する作業、すなわち勉強に適した時間帯であることが、脳の仕組み的にも証明されているのです。
朝に勉強する具体的な4つのメリット
朝が勉強するのに最も良い時間帯であることはわかりました。
では次に、そのフレッシュな脳を生かすための具体的なメリットを4つご紹介します。
メリットを理解した上で勉強することが朝の学習効果をさらに高めるでしょう。
メリット①タイムリミットがある
朝は、登校時間、出社時間というタイムリミットがあるので普段よりも集中できます。
例えば朝7:30に家を出るとしたら、5:00に起きて7:00まで2時間勉強できますよね。逆に言うと、2時間しかありません。それ以上の作業ができないので、普段よりも高い集中力を発揮できます。
一方、夜だと寝る時間を遅くすれば、いくらでも勉強時間を伸ばすことができます。長い時間勉強できると思いきや、ダラダラと勉強することにも繋がるので結局、勉強量は変わらなかったりもするでしょう。
タイムリミットは勉強をはじめ、集中力を高めたい様々な場面で利用できます。時間が迫ると緊張感が高まり、高いパフォーマンスで作業できると考えられています。
学校のテストを思い出してみて下さい。テストはタイムリミットがあるので、とても集中しているはずです。実際に、同じ時間でもテストの方が問題数を多く解くことができると思います。
メリット②友人から連絡が来ない
朝はいつもの仲の良い友人もまだ寝ていることが多いので、連絡がほとんど来ません。よって、スマホを見る回数が減って必然的に勉強に集中できると言えるでしょう。
一方夜だと、LINEやTwitter、InstagramなどのSNSが盛んに動くため、スマホを近くに置いておいては連絡に意識を削がれてしまいます。しかも、最近ではスマホの学習コンテンツも増えています。よって学習中に画面に通知が流れるようなことも考えられます。
また、夜は学校の友達と次の遊びの約束の話になったりなど、ついついLINEなどで話しがちなので勉強をしていても集中力が切れます。
とはいえ、急にLINEの返信をやめてしまうと友人関係が悪くなったりするので、縛りのない朝に勉強するのがベストです。
友人には、「最近朝型になったんだよね」と正直に言えば関係が崩れることもありません。
メリット③朝は周りが静か
夜はテレビや家族の話し声、車の音が多く、勉強に集中しづらいです。
それに対して朝はかなり静かで、自分では防げない環境音がほとんどないため、目の前の勉強に集中することができます。
また、そのような雑音がないからこそ、カーテンから漏れる朝日や澄んだ空気を感じることができ、気持ち的にもとてもリラックスした状態で作業することができるのも魅力の一つです。
メリット④体調が優れている
夜に勉強をすると、大抵は夕飯を食べてから寝るまでのどこかになります。そのため、昼間の活動の疲れが出てきたり、夕飯でお腹がいっぱいになったせいで、眠気に襲われてしまうことがあるでしょう。
そうなっては、集中は途切れ、勉強に身が入りません。
それに対し、朝の場合は起きてすぐに勉強するため、体に疲れは残っておらず、新鮮な頭で問題に取り組むことができます。
また起きてすぐというのは、適度な空腹感があり、眠くもならないため、ベストな体調で取り組むことができるのです。
朝に勉強をする4つのコツ
ここまで、朝に勉強するメリットをお伝えしました。
メリットはたくさんあるため、かなりやる気になる方もいると思いますが、とは言え急に明日から朝型に変え勉強をするのは結構難しいです。
特に、今まで夜遅くまで勉強し、寝るのも遅かった人は、そもそも早起きすること自体難しいと思います。
そこで、生活習慣を見直して朝に勉強するコツをお伝えしていきます。
コツ1:睡眠時間を確保する
朝に勉強をするためには、早く起きなければなりません。
そのため、そもそもの睡眠時間をしっかり確保する必要があります。仮に、無理に早起きして睡眠不足のまま勉強しては、体や脳は前日の疲れを引きずっているため、全く頭にはいりません。
具体的にどれぐらい寝ればよいかというと、その日の疲れにもよりますが、6〜7時間ほど確保すると良いでしょう。
家を出る時間から逆算すると、朝5時から8時までの3時間勉強したいなら23時には、勉強の途中でも手を止め、布団に入って寝るべきです。
今まで、夜型だった人は、朝ちゃんと起きれなかったらどうしようという不安もあるかもしれませんが、それに打ち勝ち、勇気を出して早く寝ることが重要なのです。
コツ2:寝る前に次の日、何を勉強するか決めておく
次の日に何を勉強をするのかを前日のうちに、あらかじめ決めておきましょう。
これにより、朝早く起きてがんばろうという気になれますし、何より、起床してからいざ勉強するまでの動作がかなりスムーズになります。
もし何も予定を決めないまま寝てしまうと、朝にあれもしなきゃこれもしなきゃと、もたついてしまい、脳のメモリを無駄に消費してしまいます。これは非常にもったいないことです。
やることが明確だと、迷わずにスッと勉強モードに移行できます。
コツ2:起きたら外に出る
朝起きたらいったん外に出るのも、朝に勉強をするコツとして有効です。
朝起きて急に勉強を始めても、脳が働いていない上に頭がボーっとしているので、中々集中することができません。
そこで朝起きたらとりあえず外に出てみるのをおすすめします。太陽の光を浴び、外の空気を吸うことで、脳が朝を自覚し、睡眠状態から覚醒します。
またさらに、睡眠のリズムを取り戻すのにも有効なので、夜型から朝型に切り替えたい人は必ず実践するべきです。
コツ4:アラームがなるモノは手の届かない所に置く
朝に勉強する時間を確保するには、その分早起きにも力を入れる必要があります。
目を覚ましてから一番最初に確認するものと言えば「時間」ですよね。
つまり、アラームを止める際に、あえてわざわざ布団から出て、止めにいくことで、二度寝を防止することができます。
どれぐらい遠くに置けばよいかというと、遠ければ遠いほど良いです。最低でも枕元から2mは離した方が良いでしょう。慣れてきたら、アラーム音を最大にして別室に置いておくことで、さらに効果が期待できます。
二度寝の習慣が付いている人や、特に冬場など、どうしても布団から出られない時におすすめです。
まとめ
このように朝は脳科学的に学習に適した時間帯で、メリットがたくさんあります。
朝早く起きて勉強するのは最初はしんどいかもしれませんが、徐々に慣れます。
慣れてからは、眠気と戦いながら深夜遅くまで勉強するよりも、スッキリした頭で集中して勉強に望めるでしょう。
ぜひ本記事で紹介した、コツを実践しつつ朝学習に挑戦してみてください。
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